【易経の学び メモ7】
今日の学びも本当に印象深いものがありました。最後に紹介しますね。
まずは、易経の成り立ちから。
易経は大きくは二つの部分に分かれます。
「経」と「伝」です。
「経」とは、周の文王がまとめたもので、
「伝」は孔子をはじめとする後世の人々の解釈です。
「伝」は十冊の解説書があり、これを「十翼」といいます。
そのうちの「文言伝」は孔子が易経を研究し、著した解説書です。
今日は、その「文言伝」の一節を読みました。
これが大変に印象深かったので、皆さんにシェアしますね、
これは、弟子と孔子の対話形式になっています。
初九曰潛龍勿用。何謂也?子曰:龍德而隱者也。不易乎世,不成乎名。
遯世無悶,不見是而無悶。樂則行之,憂則違之,確乎其不可拔,乾龍也。
弟子「初九の潛龍勿用とはどういう意味ですか?」
孔子曰く「才徳ある龍がいるが、水の中に隠れている、そういう状態だ。
世間のゴタゴタにあっても、どんと構え自分を曲げることはない。
自分が有名かどうかも気にしない、
重用されず、隠居していても、気分がふさいだりすることもなく、
他人が自分の才能を認めず、たとえ誤解されたとしても、気に病むこともない。
ただ、自分の心の喜ぶことをし、自分の心が喜ばないことはやらない。
これこそが、揺るがない仁者の在り方だ。」
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私たちはとかく、人からの評価を気にしがちです。
孔子の解説した「九二」という状態は、今のコロナ時代においても
非常に新鮮です。
人が自分の良いところや才能を認めてくれなくても、誤解しようが、
そんなことで自分の気持ちや感情を害することもなく、
自分の心に正直に、一点の曇りなく堂々と気分晴れ晴れと生きて、
世間がひっくりかえるような、大騒動のさなかにあっても
太く宇宙とつながり、泰然と生きている人、
そんな人にいつかなりたい。
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